こんにちは。
あるいは、こんばんは。
どうも、谷崎 元です。
これまでの「幸福」に関する僕の思索上の発見は次の二つでした。
01.「成功」の先に「幸福」は存在しない。(存在するとは限らない)
02.「幸福」は目的ではなく、「理想の人生」を実現するための手段である。
一般的に多くの人は「幸せになりたい」と考えています。
つまり「幸福」になることが目的です。
しかし僕は「幸福」は目的ではなく、手段だと捉えたのです。
この「幸福」を到達すべきゴールではなく、通過点と定義したことが僕の幸福論の新しいところではないかと思うのです。
さて、では今回のエントリーは「成功」と「幸福」の伸ばし方について思索したいと思います。
目次
□「成功(サクセス)」は比較しやすい
□「幸福(ハピネス)」は見えにくいし消えやすい
□「サクセス」と「ハピネス」は階段状?
□「サクセス」と「ハピネス」の関係は上手いと強いの関係に似ている。
□「サクセス」と「ハピネス」はあくまで手段に過ぎない
□僕にとっての「理想の人生」とは
□「理想の人生」を実現するために必要な四大活動資源とは
□まとめ
■ 「成功(サクセス)」は比較しやすい
「成功(サクセス)」を構成する大きな要素としては「出世」とか「名誉」そして「お金」があります。
これらはメジャラブルで、しかも表から見えるものなので直接的に優劣を比較しやすいという性質をもっています。
例えば「お金」ならば貧乏人とお金持ちは単純に「保有資産」という形で比較しやすいですよね。
多くの貧乏人は「自分は不幸だ」と感じており、お金持ちになることに憧れているはずです。
でも実はお金持ちの中にも「自分は不幸だ」と感じている人はたくさんいて、お金を持っているからといっても必ずしも幸せとは限らない訳です。
そしてもちろん貧乏人の中にだって「自分は幸せだ」と感じている人がいる訳で、その意味でもやはり「お金」というものは「幸せ」の十分条件じゃないってことになるんです。
だから僕は経済的に豊かになることと、幸せというものは区別して考えるべきだと思うようになったんです。
■ 「幸福(ハピネス)」は見えにくいし消えやすい
次に「幸福(ハピネス)」ですが、こちらの軸はその人の心の持ちよう(内面)なので、外からはうかがいしれません。
だから他の人とはどちらが「幸せ」か、なんて比較できません。
ところで、お金がなくたって「ハピネス」だと感じている人は大勢いることでしょう。
ですが、僕は人間に「感情」というものがあり、同時に人類が進歩する限り、「ハピネス」は必ずインフレを起こすものだと考えています。
つまり、仮に現時点の「ハピネス」に満足していたとしても、いずれその満足度は低下してしまい、より大きな「ハピネス」を欲しがるようになるのではないかと思うのです。
また、「ハピネス」を「労働による対価」で維持している場合は、突然終わりを迎える危険性があることも見逃せません。
例えばニートの人たちはとてもハッピーな状態にあります。
だって仕事もしないで好きなことばかりやっていて、しかも住む場所や食事のことを心配する必要が無いんですから。
でもその生活を支えている親が亡くなってしまうと、経済的にはすぐに破たんしてしまいますよね。
だから「ハピネス」の状態が一時的なものではなく、継続的に維持されるためにはそれなりの「サクセス」の力が必要になるという宿命がある訳です。
■ 「サクセス」と「ハピネス」は階段状?
こうした思索の結果、僕は「サクセス」と「ハピネス」は階段状の関係性を持っていると解釈しました。
つまり階段における「踏み板」と「蹴込み板」の関係を「サクセス」と「ハピネス」の関係に見立てた訳です。
「踏み板」というのは階段で足を乗せる部分の板のことです。図で表すと先に進むための右方向のベクトルということになります。
また「蹴込み板」というのは階段の垂直面のことことです。図で表すと上にあがるためのベクトルということになります。
ところで「マズローの欲求5段階説」は通常ピラミッド型で表現されますが、僕個人はこの階段状の方がしっくりきます。
確かに概念の理解としてはピラミッド型の方が全体像を把握できるのかもしれません。
しかし、より上位の階層に到達するための具体的な活動の設計、という側面から見るとこの階段状になっている方が施策のひとつひとつとベクトルの整合性がイメージに合っているように思えるんです。
まあ、このあたりは個人的な感覚の問題ないので、そこまで重要ではないのでしょうが、僕はどうしてもそこにこだわってしまいます。
■ 「サクセス」と「ハピネス」の関係は上手いと強いの関係に似ている。
もしかするとそれは、僕がテニス愛好家だからかもしれません。
僕はテニスプレイヤーを評価する場合の基準として、「上手い」と「強い」というふたつの軸があると考えています。
どちらも似た意味に捉えがちですが、それらはまったくの別物なのです。
「上手い」というのはテニスをしていてミスをしないとか、狙ったところに正確にボールを飛ばせるとか、そういうことを指します。
また「強い」は当然ですが試合に負けない、勝率が高い、ということを指します。
ふつうはこの「上手い」と「強い」は比例しながら成長するものです。
初心者がトレーニングによってテニスが上手くなり、結果として強くなるんですからあたりまえの話ですよね?
ただし、稀にこのふたつが極端にアンバランスな状態に成長してしまうプレイヤーもいるのです。
つまり「上手いのに弱い」と「下手なのに強い」プレイヤーです。
もしテニスの例えでピンと来なければ歌唱や演奏における「上手い」と「感動」、あるいは「上手い」と「人気」に置き換えても良いかもしれません。
例えばカラオケの採点で100点でも心に響かない歌唱というものがあると感じたことはありませんか?
カラオケバトルのテレビ番組で、自分は得点が低かったこちらの歌い手の方が好きだな、というようなケースです。
また楽器の演奏なども抜群に上手い演奏であるにもかかわらず、どこか機械的だという理由から感動を生まない演奏もあります。
今回のテーマからは逸れてしまうので、この辺にしておきますが、要するに僕はピラミッド型よりも階段状の方がしっくりくるという話でした。
■ 「サクセス」と「ハピネス」はあくまで手段に過ぎない
話を整理すると、僕の主張は以下のような内容になります。
僕は人生の「目的」というのは「理想の自分」あるいは「理想の人生」を手に入れることだと定義しています。
そしてその「目的」達成するための「手段」として、「成功(サクセス)」と「幸福(ハピネス)」が存在していると考えました。
ですが世間的には誰しもが「幸福になりたい」とか「ビジネスで成功したい」としか考えていません。
つまり「サクセス」や「ハピネス」が「目的=ゴール」である、というのが一般的な考え方なのです。
そういう意味で僕の考案した幸福論ではそれらを「目的」ではなく「手段」と捉えた点が新しいのかな、と感じています。
それからさらに都合の良い事を言いますが、「理想の自分」や「理想の人生」というのは、その時点の個人の感想であって、常に変化する可能性があります。
だから仮に「理想の人生」を手に入れたとしても、飽きることがありません。
もし手に入れた「理想の人生」に飽きてしまったら、その時の気分で新たな「理想の人生」を定義すれば良いだけのことなのです。
なので「理想の人生」を手に入れてしまった後に燃え尽きてしまう心配なんて全く必要ないんです。(自分でもちょっとズルいなと思いますが)
■ 僕にとっての「理想の人生」とは
僕自身が「理想の人生」というものを想像したときに、心の中にポッと思い浮かんだのは「心の平穏」というフレーズでした。
そこからは僕が「心の平穏」を手に入れるための条件というものがいくつも思い浮かびました。
その時に思いつくまま挙げた8項目は以下の通りです。
01.自分自身が健康であること
02.自分が孤独な存在でないこと
03.身の丈に合った贅沢ができること
04.時間に追われないこと
05.恐怖から解放されていること
06.悩みから解放されていること
07.目標や予定があること
08.やるべきことが明確になっていること
この発見により、僕は多くの悩みが根本的に解決できるかもしれないという感触を得ることができました。
例えば「01.自分自身が健康であること」を実現、維持するためには何をすれば良いか具体的に想像することができるからです。
ぱっと思いつくところでは
・十分な睡眠
・適度な運動
・バランスの取れた食事
・腸活(腸内環境改善)
・ビタミンCの大量摂取
などなど、どれもメジャラブルであり、実現可能な行動目標だと思うのです。
前回のエントリーでは、それらの関係性をもう少し噛み砕いて
KGI=「理想の人生」の実現
KSF=「サクセス」を実現する/「ハピネス」な状態を作る
KPI=KSFを達成・実現する具体的な行動
という構造で表せることをご説明しました。
メモ
「KPI」を使ったメジャラブルな「理想の人生」の実現方法とは
https://www.hajimetanizaki.com/content/what-is-life-9/
■ 「理想の人生」を実現するために必要な四大活動資源とは
さて、ここまで来ればあとはその「理想の自分」を実現するために、具体的な方法論を検討して、それをスケジュールに落とし込み、日々の行動を機械的に管理するだけ、ということになりますよね。
そうなるとあなたが「理想の人生」を手にするのは、もう時間の問題という訳なんですが…。
とはいえですよ。
そう簡単に実現しないのが現実の人生です。
この「理想の人生」に向かう階段、つまり「サクセス&ハピネス」の階段を上がるためには必要な資源があると思うのです。
昔から企業の経営資源が「ヒト、モノ、カネ」だという言い方をしますが、僕は人生における活動資源は「時間、お金、健康」ではないかと思うのです。
まず、そもそも「時間」がなければ何もできません。
「時間」がなければ、僕たちはただただあわただしく時間が過ぎてゆくのを眺めるしかないのです。
忙しいの「忙」という漢字は「心」を「亡」と書きますが、それでは生きている意味すら考える時間もありません。
果たしてそれで「ハピネス」になれるのでしょうか?
・・・
次に必要なのは「お金」です。
「お金」が無ければ活動のステージが限られてしまいます。
欲しいものは買えず、食べたいものも食べられない。
もちろん不必要な浪費は慎むべきですが、人間に感情がある限り、僕は計画的な贅沢は許されるべきという立場です。
また「お金」が無いと得られない経験というのも確かにあると思います。
そして再三申し上げている通り、「お金」が無いと不安なんですよね、人間という生き物は。
だから「お金」という分かりやすい活動資源が必要だし、その意味で「サクセス」を目指すべきなのです。
・・・
では「時間」と「お金」が揃えばそれで万事OKか?
というと、そんなことはありません。
その上でさらに「健康」である必要があります。
いくら「時間」と「お金」があったって、「健康」でなければ行動は制限されてしまうのですから。
つまり僕らは「時間」と「お金」そして「健康」の3つを手に入れないとならないのです。
・・・
さらにさらに、「サクセス&ハピネス」の階段を上がるためには必要な資源の四番目として「モチベーション」つまり「意欲」が必要です。
あなたが「健康」で、ある程度の「時間」と「お金」が自由になっても、肝心の「意欲」が無ければ状況は前には進みません。
あなたの「理想の自分」を実現するための活動は、この四大活動資源が揃って初めてスタートラインに立てるのだということが言えるでしょう。
■ まとめ
とりあえず今回僕がお伝えしたかったことを改めて3つにまとめます。
01.人生の「目的」というのは「理想の自分」あるいは「理想の人生」を手に入れること
02.その「目的」達成するための「手段」として、「成功(サクセス)」と「幸福(ハピネス)」が存在している。
03.「サクセス&ハピネス」階段を上がるためには「時間」「お金」「健康」「意欲」という四大活動資源が必要だ。
・・・
とりあえず今回の僕の話はこれでおしまいです。
でも、まだ僕の話は始まったばかりです。
このブログを通じてあなたが現在の「イケてない自分」と、理想として思い描いている「イケている自分」とのギャップを埋めるヒントをお伝えできたらいいなと思います。
もしよかったらまた遊びにきてください。
僕は今日も地球の片隅で、目立たない戦いをしています。
それではごめんください。
メモ
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⇒ https://www.hajimetanizaki.com/content/what-is-life-9/
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シリーズ:凡人おじさんのウケウリ幸福論
⇒ https://www.hajimetanizaki.com/content/series-successhappiness/