解説(テキストコメンタリー)

■第拾弐楽章│満月と銀紙飛行船

○タイトルについて

 タイトルの「満月と銀紙飛行船」は2ndアルバム『5TH DIMENSION』の収録曲「月と銀紙飛行船」を満月にしただけです。

○「オラは聖徳太子の生まれ変わりなんだから大丈夫だって!」

 どうやら試練の七番勝負2012でしおりんが発したセリフらしいのですが、詳細は不明です。
 ごめんなさい。

○その日を境にももたろうは“紅白の向こう側”という標語(?)を使うようになっていた。

 ももクロちゃん達は結成当初から紅白出場を目標に掲げていたのだそうです。
 そしてその夢は2012年の年末にかなえられることになりました。
 しかし彼女たちはそのことで燃え尽きはしなかった。
 2013年の元日にはすでにUstream視聴者とモノノフの前で“紅白の向こう側=国立競技場でのコンサート”を目指すとの決意を語ったのです。

○そして部屋中が『ざわ…』という漫符で埋め尽くされかけた頃、

 「賭博黙示録カイジ」や「アカギ ~闇に降り立った天才~」など漫画家の福本伸行氏の作品で頻繁に使われる表現です。
 雰囲気が尋常でない状況になった際に、背景に『ざわ…』という漫符が使われるのです。こういう表現はマンガ特有のものなので、すごくうらやましいです。
 いつかこのお話がマンガ化されるといいのになぁ(もちろん同人誌で)

○「『なんだかへんなカナコのエクボは恋の落とし穴』を縮めて“NHKホール”ってさすがに無理がある」

 あははは!
 自分でもそう思います。
 でもどうしてもNHKホールを通過して次のステージにたどりつくことを表現したかったんです。

○「オレは、あっちで暮らしたり、こっちで暮らしたりさ。」

 吟遊詩人の元ネタはもちろん『疾風伝説 特攻の拓』の天羽時貞なんですが、もうひとりムーミンのスナフキンも重ねています。
 彼の台詞のほとんどは天羽時貞かスナフキンの引用です。

○「実は大きな目標に立ち向かっている自分に酔ってるだけなんじゃないか、とか。それとも本当は目標達成なんてどうでもよくって、ただ単に仲間と一緒にいたいから頑張っているふりをしているだけなんじゃないか、とかね…。」

 実はこれは筆者自身の心の叫びです。
 僕は本当にももクロちゃんのことが好きなのか?
 モノノフでいる自分に酔っているだけなんじゃないか?
 ノフの友達と縁が切れてしまうのが怖いだけなんじゃないか?
 ちょうどこのシーンを書いている時は、そんなことばかり考えていました。

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